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顧客ニーズ起点のロードマップをつくる

今の顧客ニーズがどこにあるかは、
市場調査をすることによって、ある程度知ることができる。

しかし、それをベースに技術開発をしても、成功するとは限らない。

調査結果は、あくまで現時点のニーズを示したもの。
未来のニーズを保証するものではない。

技術開発に必要なのは、今のニーズを知ることではない。
トレンドを読み、いまだ顕在化していないニーズの芽を発見することである。

現時点ではなく、将来の顧客ニーズを見越したものでなければならない。

テクノロジー・ロードマップにも、同じ要件が求められる。

従来のテクノロジー・ロードマップは、「技術起点」であることが多い。

本来あるべき「テクノロジー・ロードマップ」は、「顧客ニーズ起点」である。

未来の顧客ニーズを予測し、これをもとに将来出現する商品を予測し、
そこで実現されているであろう機能や性能について推定する。

さらに、その機能や性能を実現するために必要な技術を割り出す。
割り出した技術をプロットしていくことで、技術進化の道筋を描いていくのだ。

現在、存在しない将来のニーズを予測するときには、

「それが、本当に正しいのか?」

ということを過度に追求しないことが重要である。

なぜなら、「それが正しいかどうか?」は、誰もわからない。
後になってからしかわからないからだ。

「それは正しいのか?」

と問いかけてばかりいたら、先のことは何もできない。

責任者プロフィール
竹村孝宏

中小企業診断士、キャリアコンサルタント、産業カウンセラー。大阪市立大学商学部卒業、豪州ボンド大学大学院経営学修士課程(MBA)修了。
㈱デンソーで企画、営業、人事、中国上海駐在を経験、「低コストプロジェクト」で社長賞を受賞するなど活躍した後、独立。現場での多くの経験をベースにした実践的コミュニケーション、モチベーションアップを軸としたプログラムを提供している。日経クロステックに連載中。著書は、「仕事が速い人は何をしているのか?ビジネスフレームワーク活用法」(セルバ出版)
「30代リーダーのための聞く技術・伝える技術」(中経出版)等、多数。

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