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伝え方一つで成果が変わる! コミュニケーション研修の効果とは? 社員の対話力を高め、組織の成果につなげる研修設計のポイント

成果を左右するのは内容ではなく、その伝え方です

「同じ内容を伝えているのに、なぜか相手に伝わらない」「部下に指示を出しても、動きが鈍い」。
こんな経験をされたことはありませんか?

実は、成果を左右するのは「内容そのもの」ではなく、その伝え方です。
適切な言葉の選び方や、相手に合わせた表現ができるかどうかで、仕事のスピードも、組織全体のパフォーマンスも大きく変わります。

そこで注目されているのがコミュニケーション研修
単なる話し方のトレーニングではなく、「伝える力」「聴く力」「関係性を築く力」を体系的に高めるプログラムです。

今回は、コミュニケーション研修がなぜ必要なのか、どんな効果が期待できるのかを、整理していきます。

1.なぜ今、コミュニケーション研修が求められるのか

「伝えたはずなのに伝わっていない」
「意図と違う受け止め方をされてしまった」

日々の業務で、こんな経験をしたことはありませんか。
実は、この小さなすれ違いが、チーム全体の成果を大きく左右します。

◎働き方の変化が生む伝わらない問題

リモートワークやハイブリッド勤務が当たり前になり、メールやチャットでのやり取りが増えました。
便利でスピーディーな一方で、表情や声のトーンが伝わらず、誤解が生まれやすいのも事実です。

たとえば、上司からの「検討してください」という一文。
「任せる」という意味で書いたつもりが、受け取った部下は「すぐに対応しないといけない」と焦ってしまう。
こうした曖昧な伝え方は、手戻りや無駄なやり直しを招きやすいのです。

◎世代間ギャップも無視できない

ベテラン社員と若手社員。言葉の受け止め方が違うと感じることはないでしょうか。

「自分で考えて動いてほしい」という言葉を、経験豊富な社員は「裁量を与えられた」と前向きに捉えます。
しかし若手社員にとっては「放置された」と感じるケースもあります。

かつての阿吽の呼吸や暗黙の了解は、世代や価値観の違いの前では通用しなくなっています。

◎スピード重視の環境では曖昧さが命取りに

市場の変化が速い今、判断や行動のスピードが成果を左右します。
にもかかわらず、伝え方が曖昧だと「何度も確認が必要」「結論が先延ばし」になり、機会損失につながります。

現場で迷わないためには、普段から“伝え方の型”を持ち、短く要点を伝える習慣が不可欠です。

◎職場の雰囲気も伝え方で変わる

もう一つ重要なのが、心理的安全性です。
リーダーや同僚の一言で、「安心して意見が言える場」にもなれば、「何も言えない空気」にもなります。

部下の意見を受け止めるちょっとした“あいづち”や表情が、挑戦を後押しすることもあれば、逆に意欲をそいでしまうこともあります。
つまり、組織文化そのものが「伝え方」によって左右されるのです。

ここで考えたいのは、「自社の社員は、成果につながる伝え方を実践できているか?」ということです。

たとえば「フィードバックは具体的に」と知識では理解していても、実際の現場では「頑張ってね」「もう少し工夫して」など曖昧な表現にとどまっていないでしょうか。
知っていることと、できることの間には大きなギャップがあります。

こうした課題を解決するのが、コミュニケーション研修です。
単なる“話し方教室”ではなく、「伝える・聴く・対話する」力を実践的に鍛える場です。

演習やロールプレイを通じて、知識を行動に落とし込み、現場ですぐに使えるスキルに変えていく。
これこそが、今まさにコミュニケーション研修が求められている理由です。

2.伝え方で変わる3つの成果

「同じことを伝えているのに、ある人の指示はすぐに動いてもらえるのに、別の人の指示はなかなか進まない」──そんな経験はありませんか。
違いを生んでいるのは、実は内容そのものではなく伝え方です。言葉の選び方や順序、声のトーンや表情など、伝えるプロセスによって成果は大きく変わります。ここでは、特に大きな影響を与える3つの成果を見ていきましょう。

成果1:指示や報告の質が上がり、業務スピードが加速する

最初に挙げられるのは、業務効率の改善です。
指示が曖昧だと「これで合っているのか」と部下が迷い、確認が増え、手戻りが発生します。
逆に、要点を整理した明確な伝え方ができれば、行動は一気にスムーズになります。

たとえば「この資料を早めにまとめて」と言う代わりに、

  • 「今日中に、3ページで概要をまとめて」
  • 「目的は来週の会議での説明。相手は営業部長」

と具体的に伝えれば、相手は迷うことなく動けます。
こうした小さな工夫の積み重ねが、チーム全体のスピード感を大きく変えます。

成果2:チームの心理的安全性が高まる

次に大きな成果として挙げられるのが、職場の雰囲気そのものが変わることです。
「上司に相談したら否定されそう」「会議で発言したら批判されるかも」──こうした不安が強い組織では、社員は自分の意見を控えがちです。

一方で、相手の話を丁寧に聴き、共感を示しながらフィードバックできるリーダーのもとでは、社員は安心して発言できます。
「なるほど、そう考えたのですね」「その視点は新しいですね」といった一言が、意見交換の空気をガラリと変えるのです。

心理的安全性が高まれば、アイデアは活発に出るようになり、課題も隠さず共有されます。
結果として、トラブルの早期発見やイノベーションの創出につながっていきます。

成果3:顧客対応の質が向上し、信頼が高まる

最後に見逃せないのが、顧客との関係における成果です。
営業や接客の場では、商品やサービスの内容以上に「この人の話はわかりやすい」「信頼できる」と感じてもらえるかどうかが重要です。

たとえば、専門用語ばかり並べて説明しても、相手が理解できなければ契約には至りません。
一方で、相手の知識レベルに合わせ、たとえ話や数字を交えながら説明すれば、納得感が高まります。
さらに「ご不安な点はありますか?」と質問を添えるだけで、顧客は「きちんとこちらの立場を考えてくれている」と安心するのです。

つまり、伝え方を磨くことで、顧客満足度の向上、リピートや紹介の増加、ひいては売上の拡大に直結します。

正しい伝え方は、「特別な才能」ではなく、学び練習することで誰でも身につけられるスキルです。

3.研修で取り組むべき主要テーマ

社員が現場で成果を出すためには、伝える力・聴く力・関係性を築く力の3つを軸に取り組む必要があります。

⑴伝える力:論理的でわかりやすい表現

まず重要なのは「伝える力」です。
職場では「要点がまとまらない」「話が長くなる」といった悩みを抱える人が少なくありません。伝える力が不足していると、会議が長引き、意思決定が遅れるといった問題につながります。

研修では、次のようなスキルを扱います。

  • PREP法(結論→理由→具体例→結論)
  • 一文要約で話を短くまとめる力
  • 目的や相手に応じた言葉選び

たとえば、報告の場面で、「状況はこうです」「理由はこれです」「だから次はこうします」と整理して話せるだけで、上司の判断スピードは大きく変わります。
つまり、伝える力はそのまま業務効率の改善につながるのです。

⑵聴く力:相手を理解する姿勢

次に欠かせないのが「聴く力」です。
コミュニケーションというと「話すこと」に注目しがちですが、実際には「どう聴くか」が相手の信頼を左右します。

研修では、以下のポイントを重点的に学びます。

  • あいづちや要約による傾聴スキル
  • 感情を受け止める共感的な聴き方
  • 相手の考えを引き出す質問力

たとえば、部下が相談を持ちかけてきたときに「つまり、こういうことだよね?」と要点を確認して返すだけで、「自分の話を理解してもらえた」という安心感が生まれます。
聴く力は、信頼関係の土台となり、部下の成長意欲を引き出す効果もあるのです。

⑶関係性を築く力:フィードバックと対話

最後に取り組むべきテーマが「関係性を築く力」です。
組織において、ただ伝える・聴くだけでは不十分で、そのやり取りを通じて「前向きな関係性」をつくることが欠かせません。

研修では、次のようなスキルを身につけます。

  • 部下の行動を変えるポジティブフィードバック
  • 批判ではなく提案として伝える言い回し
  • 日常のちょっとした声かけで関係性を育む方法

たとえば、「この部分を改善して」と言うだけでは批判に聞こえてしまいますが、「こうすればもっと良くなると思うよ」と伝えると、部下は前向きに受け止めます。
日常的なやり取りの積み重ねが、心理的安全性を高め、チームの成果を押し上げるのです。

この3つが揃って初めて、社員のコミュニケーションは成果につながる対話へと進化します。
3つのテーマをバランスよく取り入れることがポイントです。
そうすることで、単発のスキルアップにとどまらず、組織全体の力を底上げする研修に仕立てることができるでしょう。

4.研修を効果的にする設計の工夫

研修の効果を持続させるためには、単に知識を伝えるだけでなく、実務に直結する設計の工夫が欠かせません。
ここでは、特に有効な3つのポイントをご紹介します。

工夫1:リアルな演習を取り入れる

研修の場で「なるほど」と理解しても、実務の現場に戻ると行動に移せない──このギャップはよく起こります。
原因のひとつは、研修で扱うケースが現場とかけ離れていることです。

効果的な研修にするには、できるだけリアルな演習を取り入れることが重要です。

  • 自社の実際の課題や顧客事例をロールプレイにする
  • 予想外の質問や反論が飛んでくるシナリオを用意する
  • 制限時間を設けて、緊張感のある状況を再現する

こうした仕掛けがあると、学んだスキルを「本番さながら」の感覚で試すことができます。
単なる頭の理解にとどまらず、「体が覚えるレベル」まで定着させられるのです。

工夫2:小さな行動目標を設定する

「研修で学んだことをすぐに現場で活かそう」と意気込んでも、実際にはハードルが高すぎて続かないことがあります。
だからこそ、最初は小さな行動目標に落とし込むことが効果的です。

たとえば、次のようなシンプルな行動です。

  • 会議で必ず一度は意見を述べる
  • 部下に一言フィードバックをしてみる
  • 報告を受けたら要点を復唱して確認する

こうした“小さな一歩”でも、繰り返すことで習慣化し、確実にスキルが身についていきます。受講者自身も「できた!」という達成感を得やすく、次の挑戦につながりやすいのです。

工夫3:研修後のフォローを仕組み化する

もう一つ大事なのは、研修を「やりっぱなし」にしないことです。
学んだ内容を職場で試し、定着させるためには、研修後のフォローアップが不可欠です。

具体的には、こんな仕組みが効果を発揮します。

  • 上司との1on1で「学んだことをどう活かしたか」を確認する
  • 振り返りシートを提出し、実践度合いを可視化する
  • 数週間後にフォロー研修や共有会を実施する

こうしたフォローがあることで、受講者は「学んだことを試さなければ」という意識を持ち続けます。
結果として、研修の内容が現場の行動へとしっかりつながっていきます。

研修の価値は、終了直後の「満足度アンケート」では測れません。
本当に大切なのは、学んだことが現場でどれだけ使われたかです。
仕組み次第で研修は現場力に変わります。

5.研修導入で得られる長期的な効果

コミュニケーション研修の価値は、研修直後のスキル向上だけにとどまりません。
むしろ本当の効果は、中長期的に組織の基盤を強くしていく点にあります。

まず挙げられるのが、組織文化の改善です。社員一人ひとりが「伝え方」「聴き方」の基本を身につければ、職場の空気は大きく変わります。曖昧な指示や一方通行の会話が減り、風通しのよい環境が生まれるのです。

次に、離職防止への効果も見逃せません。
多くの社員が会社を辞める理由の上位に「上司や同僚との人間関係」が挙げられます。
日常の声かけやフィードバックが前向きに行われるようになれば、社員は「ここで働き続けたい」と感じやすくなります。
結果として、定着率の向上につながります。

さらに、リーダー育成の観点でも大きな意味があります。
部下や同僚に信頼される伝え方を習得した社員は、将来の管理職候補として成長しやすくなります。
次世代リーダーを社内から育てられることは、組織の持続的な成長に直結します。

つまり、コミュニケーション研修は一過性の施策ではなく、長期的に組織を強くする投資です。人事担当者としては、「今このタイミングで導入すること」が、数年後の職場環境や社員の定着率にどう影響するかを視野に入れて企画することが重要になるでしょう。

6.仕組み次第で研修は現場力に変わる

研修は、受講したその日だけ盛り上がって終わってしまっては意味がありません。
大切なのは、学んだ知識やスキルが現場で活かされ、成果につながることです。
そのために欠かせないのが、現場で繰り返し使える仕組みを整えることです。

知識のインプットだけでは行動は変わりません。
理解を深める演習や、実際の場面を想定したロールプレイ、小さな行動目標の設定、そして研修後のフォローアップ。
これらを組み合わせることで、学びは一過性のものではなく、現場に根づく行動習慣となっていきます。

仕組み次第で、研修は「知識提供の場」から「社員の行動を変える場」へと変わります。
たとえば、日常の声かけが変われば部下との関係性が改善し、会議での発言が整理されれば意思決定のスピードが上がる。
小さな変化の積み重ねが、やがて組織全体の成果を押し上げていくのです。

人事担当者にとって研修は、単なる施策ではなく未来の組織を形づくる投資です。
いま導入する研修の質と設計が、数年後の現場力を決定づけるといっても過言ではありません。

「学んで終わり」ではなく「現場で生きる学び」に変える仕組みをつくること。
これこそが、成果を出すコミュニケーション研修を実現する最大のポイントなのです。

責任者プロフィール
竹村孝宏

中小企業診断士、キャリアコンサルタント、産業カウンセラー。大阪市立大学商学部卒業、豪州ボンド大学大学院経営学修士課程(MBA)修了。
㈱デンソーで企画、営業、人事、中国上海駐在を経験、「低コストプロジェクト」で社長賞を受賞するなど活躍した後、独立。現場での多くの経験をベースにした実践的コミュニケーション、モチベーションアップを軸としたプログラムを提供している。日経クロステックに連載中。著書は、「仕事が速い人は何をしているのか?ビジネスフレームワーク活用法」(セルバ出版)
「30代リーダーのための聞く技術・伝える技術」(中経出版)等、多数。

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